食のガラパゴスと言われた岐阜県飛騨地方の肉料理、けいちゃんを作る
ある日の夕飯の準備中、なにげなくテレビをつけていましたら、郷里・岐阜県飛騨地方の郷土料理の食レポが始まりまして。開始数分でいきなり「食のガラパゴス」と紹介されてしまいました。そ……そうか? そうなのか? へぼ食ってる同県東濃地方も結構ガラパゴスだと思うんですけれども。信州と東濃はくっついてるからガラパゴスじゃないとかそういう?
漬物ステーキが紹介されてましたけど滋賀県だって贅沢煮がありますし……食のガラパゴスという響きのインパクト的に、実態はひとまず置いておいて上手い事言ってやった感がそこはかとなく感じられるのですが私の気のせいかもしれない。いや、飛騨地方の食といって他県で紹介されるものといったら飛騨牛ばかりだったので、地味な郷土食にスポットライトが当たって少しびっくりしてしまったのです。だってほんとうに、紹介記事ときたら飛騨牛推しのとこばっかなんですもの! まあ美味いですけど牛! 肉だからね、そりゃあね、肉だもの、美味くて当たり前だよ! 野球でたとえるなら四番選手ですよ!
そんな、野球でたとえるなら四番選手な肉料理、飛騨の郷土料理の中にもうひとつありました。
それはけいちゃん。またはけいちゃん焼き、鶏ちゃん、ケーちゃんなどとも表記揺れがありますが、おおむねけいちゃんで通じます。鶏ちゃんという表記が一部あるように、鶏肉料理です。飛騨牛料理が飛騨の一級品料理の代表なら、飛騨のB級料理の代表はけいちゃんで決まりでしょう! 高山ラーメンを推す人もいるでしょうが、高山ラーメンというか、中華そばは普通のしょうゆ味のラーメンすぎて、ラーメンに詳しくない私はあまり推す気になれないのです……他地域の醤油ラーメンと、あまり味の違いがわからない。
さて、けいちゃん。一言で言うなら鶏肉の味噌炒めです。醤油で炒める地域もあるらしい。でも炒めるだけのパックの肉で醤油ベースの商品見たことない。他地域ではあるのかもしれない。
こんなの。
これをどんぶり2杯ぶんくらいのキャベツ(もやしやたまねぎでもいい)と炒めてはい出来上がり。簡単ですね! このパック肉は冷凍も出来ます! 冷凍庫に常備しておけば、備蓄食料にもなります。街へとつながる峠が雪で閉ざされたときも安心ですね! もっとも現代は仮にドカ雪が降っても除雪車が雪をのけてくれるのでそもそもガチで冬篭りしなくてもいいわけなんですけども。
炒めたものが冒頭のこれ。
どこでも買える調味料で味を再現するとしたら、あわせ味噌と味醂を1:1くらいの比率で混ぜたものに鶏肉をもみこみ、一晩くらい漬け置いて、野菜と共に炒めるなどすれば似た風味になります。塩気が足りないようなら醤油で加減すると簡単でいい。ピリ辛が好きな人は豆板醤を混ぜてもいいし、山椒を揉みダレに混ぜてもいい。元々家庭料理ですからきっちりした配合ルールがあるわけでもなく、それっぽければいいと思います。地元民はだいたいパック肉を使うと思う。家庭料理に手間はかけない、それが正義。
同じ飛騨の郷土料理のこも豆腐だって、木綿豆腐からくずして作ってるご家庭なんて残ってないと思うよ。TVで紹介されたとかでスマッシュヒットしてるあげづけも、焼くだけで食べられるし。マツコデラックスの影響力すごいね……
以上、ふるさと飛騨の郷土料理の紹介でした。
特売のイワシで鰯のオーブン焼きを作る
鰯が5尾で248円でした。肉と比較すると魚は割高感がありますが、青魚は特売で価格がぐんと下がるときがあるので魚好きとしては積極的に活用していきたいです。冷凍しておくことも出来ますしね。
普段はそのままシンプルに焼き魚、さばいてお刺身、叩いてなめろう、または生姜煮にして骨までいただくのですが、たまには洋食もと思ってオーブン焼きを作りました。オーブン焼きは、トータルでかかる時間は長いですが、オーブンが料理を焼いてくれている間は何もしなくていいので、お皿を洗ったり洗濯物を畳んだりと他の家事が出来ますし、子供の癇癪にもゆったり相手が出来るので、気分的に楽で良いです。市販のトマトソースを使うと、もっと楽になります。
◆材料(二人分)
・イワシ 二尾
・市販のトマトソース 一袋の半分程度
・とろけるチーズ ひとつまみ
・野菜類 適量
今回はじゃがいもとたまねぎ、砂糖ざや、プチトマトを使いました。
→栄養成分
たんぱく質 (イワシ、チーズ)
カルシウム (イワシ、チーズ)
DHA (イワシ)
EPA (イワシ)
ナトリウム (トマトソース、チーズ)
各種ビタミン、炭水化物、食物繊維 (他、野菜類)
※イワシには比較的多くのプリン体が含まれています。
◆作り方
1. 火の通りにくい野菜をレンジでふかします。じゃがいもなら丸のまま、水にぬらしてラップでくるみ、楊枝でラップに空気抜きの穴をプスプスあけて、500wで8分くらい。※量により加減してください。
2. イワシはウロコを取り除いた後、頭を落とし、内蔵を抜いて洗います。
よく切れる包丁が無い場合は、頭を落としたあと、断面からイワシのおなかの中に親指を入れ、腹を破るように指をスライドさせると簡単に裂けていくので、あとはイワシに流水を当てながらはらわたを掻きだしていくと楽にきれいになります。
イワシの手開きは、お刺身の場合はお腹の処理も包丁でやってしまったほうが仕上がりの見栄えがいいけれど、お腹の処理あとが見えない料理は手で片付けたほうが楽だと思います。※個人的な意見です。手が汚れるのが嫌な人は包丁でしたほうが気分的に楽かもしれません。
処理したあとは塩を振って数分おき、出てきた水分をキッチンペーパーで拭いておきます。
3. オーブンを余熱します。210度程度。
4. 余熱している間に野菜の下処理。
レンジでふかしたじゃがいもの皮をはがしたり、たまねぎをスライスしたり。
冷蔵庫の余り野菜でよいです。根菜や実野菜ならだいたい何でも合います。
5. 野菜を耐熱容器に詰めていきます。途中、トマトソースを挟んで層にします。
6. イワシを上にならべ、空いたところにトマトソースや野菜を詰めて、チーズをちらします。
7. オーブンの余熱が終わったら、30分程度焼きます。
以上で食卓に運んでおしまい、出来立てのほかほかをどうぞ。
トマトソースの塩分が強いので、塩など特に振らなくても美味しいです。
余ったトマトソースは翌日、ピザトースト等に。
すかすかになってしまった林檎でアップルパンケーキを作る
ひと箱貰った林檎が食べきれず、すかすかになってしまったので、一手間加えて美味しく頂きました。
スライスした林檎をバターでソテーし、ホットケーキのたね生地を被せて焼いたアップルパンケーキです。あつあつの出来立てよりも、常温まで冷ましたほうが甘味が深く感じられて、ちょっとしたケーキのようで美味しいです。
上に何も乗せずに頂きましたが、お好みでシナモンパウダーやシナモンシュガー、ホイップクリームなどを添えても合うと思います。
◆材料
・ リンゴ 一個
・ バター 20g
・ ホットケーキミックス 200g
・ 玉子 一個
・ 牛乳 約150ml
→栄養成分
炭水化物 (ホットケーキミックス)
脂質 (玉子、牛乳、バター)
たんぱく質 (玉子、牛乳)
水溶性食物繊維 (リンゴ)
カルシウム (牛乳、バター)
カリウム (リンゴ)
ビタミンA (玉子、牛乳、バター)
ビタミンB2 (玉子、牛乳)
ビタミンB12 (玉子、牛乳)
ビタミンC (リンゴ)
ビタミンD (玉子)
ナトリウム (バター)
◆作り方
1. リンゴは皮を剥き、薄くくし切りにスライスする。目安は18枚程度。
2. 冷めているフライパンにバターを落とし、コンロの火をつけ、とろ火に落としてバターを溶かす。
3. スライスしたリンゴを、バターをくぐらせながらフライパンに並べ、蓋をする。火はとろ火のまま。
4. ホットケーキミックスと牛乳と玉子を、だまがなくなるまで混ぜる。
5. フライパンのリンゴを裏返し、火が通ったら 4 のホットケーキのたねをフライパンにそそぐ。蓋はしない。
6. 火はとろ火のまま、ホットケーキのたねにぷつぷつした穴が開いてくるまで待ち、裏返す。
7. 裏返したら中火に火力をあげ、中まで火が通ったら皿に盛る。
温かいままで食べると、少し甘さに物足りなさを感じるかもしれません。その場合はシナモンシュガーや粉糖、メープルシロップなどを添えて。
冷ますと味が落ち着いて、そのままでも満足な甘さになります。
節約素材で牛とごぼうのしぐれ煮を作る
週のはじめにはその週用のお弁当用の常備菜を作ります。暇があったら。余裕がない時は無理しません。
牛しぐれ煮おいしくて好きなのですがまともに作ると材料費がちょっと高くて予算オーバーになってしまうので、安めの具を入れてかさ増しします。特売品を狙えばフライパン一個になみなみ作っても材料費が300円未満におさまってお財布にやさしい感じです。
薄味仕様でも冬なら冷蔵庫に入れて五日間程度は持ちますが、油揚げは足が速いので、夏場は作った日込みで3日ほどで食べきるようにします。
数日食べ続けて味に飽きてきたら、うるちまいと一緒に炊くと炊き込みご飯に、もち米をブレンドしたお米と炊くとおこわになります。炊くときのしょうゆなどの塩分の追加はお好みで。
◆材料
・牛肉(薄くスライスしてあるもの) 好きなだけ
・ごぼう 一本程度
・油揚げ 二枚
・糸こんにゃく 一袋
・生姜 好きなだけ
・サラダ油、もしくはごま油
・料理酒 1カップ
・みりん 大匙2ほど
・めんつゆ 好みの量で
→主な栄養成分
不溶性食物繊維 (ごぼう、糸こんにゃく)
たんぱく質 (牛肉、油揚げ)
炭水化物 (ごぼう、みりん)
鉄分 (牛肉、油揚げ、ごぼう)
ナトリウム (めんつゆ)
◆作り方
~下ごしらえ~
※あく抜き不要のものなら省略可。油揚げの湯通しも別にやらなくても食べられるものにはなるけど、したほうがおあげへの味しみが良くなる。
→ ごぼうはささがきにして水に晒しておく。
→ 油揚げは湯通しする。
→ 糸こんにゃくは食べやすい長さに適当に切り、ゆでてあくぬきする。
1. 牛肉、油揚げは細切りに、生姜は千切りに。
2. 水にさらしておいたごぼうを油をひいたフライパンで炒め、火が通ったら肉を入れる。
3. 肉が焼けてきたら糸こんにゃく、油揚げ、生姜をフライパンに投入、火が通ったら料理酒とみりんを入れる。
4. 沸騰したらめんつゆを入れ、水分がなくなるまでかき混ぜながら煮てできあがり。
水は入れませんが、料理酒の代わりに水でもいいし、みりんの代わりに砂糖を入れてもいいです。私は薄味が好きなので、みりん大匙3くらい入れて煮えたあとに塩気(めんつゆ)を入れていきます。別にしょうゆでも味噌でもいい。肉の量も生姜の量が適当でもおいしい。煮物ははじめてというかたでも、塩気は最後に様子見しながら入れると失敗しないです。